“五十六”の人物像と想い伝える番組、全米放送へ


「五十六は開戦に反対していた。
その人物像を深く追っていきたい」

 先の大戦を伝えるドキュメンタリー番組を制作しているアメリカのNPO「第二次世界大戦財団」が、長岡出身の連合艦隊司令長官・山本五十六を題材にした番組の取材を進めています。
 2月2日には、同財団の創設者であるティム・グレイさんや五十六終焉(しゅうえん)の地・ブーゲンビル島を訪れたことのある歴史家2人など6人が長岡に。6日間にわたり、如是蔵(にょぜぞう)博物館や戦災資料館などのゆかりの地を巡り、関係者へのインタビューも収録しました。五十六記念館では、五十六が戦死した搭乗機の翼や肖像画などの説明を受け、熱心にカメラに収めていました。
 番組は1時間で、11月に公共放送(PBS)で全米に放送される予定です。

日本を主題にした初の番組


 同財団は、アメリカの若者に戦争の記憶を伝えたいと平成24年に設立。戦争をテーマにした番組をこれまで22本制作し、PBSで放送しました。また、学校や図書館にはDVDにして配っています。
 日本人を主題にしたのは今回が初。アメリカではパールハーバーのこと(真珠湾攻撃)は知られているものの、それを指揮した五十六の認知度は低いと言い、ティムさんは「開戦に反対していたり、海軍でありながら航空を重視していたり、先見の明がありました。出生地を訪れ、知られざる一面を深く追っていきたいです」と語っていました。
 長岡市とホノルル市の平和交流は、五十六が長岡出身だったという縁もあって、相互理解を深めるために12年前から始まりました。今回の番組により、五十六の人物像と想いが改めて全米に発信されます。
【問】国際交流課TEL39・2207
五十六記念館を取材するティムさんらの様子
▲五十六記念館を取材するティムさん(右)ら。同記念館展示企画委員の星貴さん(中央)から、五十六が戦死した搭乗機の翼の説明を受ける

五十六役を舘ひろしさんが演じる
映画「アルキメデスの大戦」、7/26公開!
 第二次世界大戦時の「戦艦大和建造」を巡る不正を“数学”で暴き、戦争を止めようとした男の物語を描いた同名漫画の実写映画化「アルキメデスの大戦」。公開日が7月26日に決まりました。
 舘ひろしさん演じる山本五十六は、大和建造を阻止するために天才数学者を海軍に招き入れる、物語のカギを握る人物です。
 公式ホームページ(https://archimedes-movie.jp/)では、山崎貴監督による最新技術を駆使した迫力の本編映像も公開されています。
舘ひろしさん演じる山本五十六画像
2019映画「アルキメデスの大戦」
製作委員会 三田紀房/講談社



コラボアロハシャツが完成!

長岡×ホノルルの
 ビジネス交流がカタチに

【問】国際交流課TEL39・2207、工業振興課TEL39・2222

アロハシャツ完成発表会の様子
▲アロハシャツ完成発表会。(左から)イオラニ社・カワカミ開発部長、ホノルル市・コールドウェル市長、イオラニ社・カワカミ社長、山信織物・西片取締役部長(2月17日)

 市は、姉妹都市の米国・ホノルル市と、青少年の平和交流やビジネス交流を行っています。今回、その交流が実を結び、初めて両市の企業2社が連携してアロハシャツを製作しました。

栃尾の生地で“アロハ”


 アロハシャツは織物の産地である栃尾地域の山信織物(株)の生地を使い、ハワイで最も古い歴史を持つアパレル会社のイオラニ社がデザイン・縫製をしました。
 両社の連携は平成29年3月、山信織物がホノルルフェスティバルに市民訪問団の一員として参加したことがきっかけです。
 ビジネス交流の一環で訪れたイオラニ社で、山信織物がアロハシャツの共同開発を提案。同年8月、イオラニ社・カワカミ社長が山信織物を訪問し、生地の品質や高い技術力を確認しました。その後、2社で製品開発を続け、完成しました。


ビジネスをきっかけに交流を深める

 2月17日、ハイブ長岡で行った完成イベントに出席したホノルル市のコールドウェル市長は「ホノルル市が、姉妹都市とビジネス交流するのは初めて。両市の間には戦争の暗い歴史がありますが、それを乗り越えて新しい交流ができました。これを機に、さらに絆が強まっていくことを望んでいます」と、今後のさらなる発展に期待しました。
山信織物の工場を見学するイオラニ社・カワカミ社長の様子
▲山信織物の工場を見学するイオラニ社・カワカミ社長(右)(平成29年8月)



如是蔵博物館、教育・観光への活用を検討

【問】政策企画課開府400年記念事業推進室TEL39・2395

 互尊文庫を設立した野本恭八郎をはじめ、山本五十六、河井継之助など長岡の先人の歴史資料を数多く保管・展示している如是蔵博物館(福住1)。1月25日、所有する日本互尊社から寄付の申し入れを受けました。
 対象となるのは、茶室・管理棟を含む建物や敷地、遺品・書簡・遺墨といった所蔵品などです。
 同社理事長・原和彦さんは「開府400年という節目の年に、当社が所有する貴重な資料を寄付し“新しい米百俵”を進める長岡の人材育成に役立ててほしい」と経緯を説明。磯田市長は「次の100年に向けた子どもたちの学びや市民の誇りの場としてだけでなく、駅から近い立地を活かし、交流人口の拡大も期待できます。活用を検討していきたい」と応えました。
申し入れ書を受け取る磯田市長の様子
▲日本互尊社理事長・原さん(左)から寄付の申し入れ書を受け取る磯田市長

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