昭和20年8月1日の長岡空襲から、まもなく80年。
空襲で犠牲となった1,488人を悼む「長岡空襲殉難者追慕の集い」を、アオーレ長岡で開催しました。
当時7歳で空襲を経験した星野榮子さんは、父と弟を失った体験を語りました。「逃げた平潟神社に爆弾が落ちて、父と、当時5歳だった弟とはぐれてしまいました。母は火の中から『かあちゃん』と呼ぶ弟の声を聞いたそうです。父の遺体は見つかりましたが、弟の遺体は最後まで見つかりませんでした。母は、弟の叫ぶ声が生涯耳から離れなかったと思います。8月1日、白菊の花火を亡くなったみなさんが一緒に見ているような気がします。『いい花火だね』『平和はいいね』って言っている気がして。今の平和な日々をありがたく思っています」と話し、参加した約180人は静かに耳を傾けていました。
また今年は、富山大空襲の体験を、親子3世代で語り継いでいる佐藤進さん、西田亜希代さん、七虹(ななこ)さんが講演しました。富山大空襲は長岡空襲と同じ夜に起き、2,700人を超える人が犠牲となっています。体験者の佐藤さんは、「戦争は人間が犯す最悪の犯罪。人を3、4人殺したら死刑になるのに、戦争になると1,000人、2,000人殺しても勲章になる。ばかげています」と訴えました。
長岡戦災資料館では、殉難者の遺族から提供された遺影パネルなどを展示する「長岡空襲殉難者遺影展・戦災住宅消失地図展」も8月31日(日)まで開催しています。
この機会に遺族の思いに触れ、あの日の記憶を風化させることなく語り継いでいきましょう。
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