○長岡市概算数量発注方式試行要領

平成30年3月6日

公告第38号

1 趣旨

この要領は、長岡市が発注する建設工事について、設計積算業務及び入札事務等(以下「発注事務」という。)の効率化を図るため、概算数量発注方式により発注する場合の取扱いを定めるものとする。

2 定義

(1) 「概算数量発注方式」とは、当初設計の数量を概算数量により積算し、これにより契約した後に、工事現場との整合等を精査し、工事打合簿により設計数量の確定をした上で契約変更を行う方式をいう。

(2) 「概算数量」とは、設計図書に示した位置図、平面図、標準断面図等の代表的な数値により算出した設計数量をいう。

(3) 「工事計画図書」とは、工事施工前に施工範囲の確認、現地測量及び設計照査を行った結果をもとに作成する平面図、縦横断面図、傍面図、詳細図、施工図等の図面及び数量計算書等をいう。

3 対象工事

(1) 概算数量発注方式により発注することができる工事は、次の全てに該当する工事とする。

ア 概算数量発注方式により発注事務を効率的に行うことができる工事

イ 次のいずれかに該当する工事

(ア) 当初の設計額が130万円を超え、1,000万円未満である工事

(イ) 当初の設計額が1,000万円以上2,000万円未満の工事であって、長岡市建設工事入札参加資格等審査委員会(以下「委員会」という。)で承認されたもの

ウ 次のいずれにも該当しない工事

(ア) 構造計算若しくは安定計算又は用地買収が必要な工事

(イ) 現場精査の結果、概算数量及び設計数量に乖離があり、工事費又は工期に著しい影響を与えるおそれのある工事

(ウ) 工事計画図書作成に当たり、現場精査に伴う調査、測量及び図面作成等に係る作業が過大となるおそれのある工事

(エ) 委託業務等により詳細設計図がある工事

(2) 前号イ(イ)の工事を概算数量発注方式により発注するときは、工事主管課は、委員会への付議手続の前に、契約検査課と協議するものとする。

4 設計書の作成

設計書の作成については、次に掲げるとおりとする。

(1) 設計書の表紙に、概算数量発注工事であることを明示するものとする。

(2) 当初設計図面は、位置図、平面図、標準断面図等を添付するものとする。

(3) 工事に必要な工種(仮設工を含む。)及び構造物は、当初設計において最大限計上するものとする。

(4) 積算は、概算数量に基づき各種工事の積算基準により行うものとする。

(5) 工事計画図書の作成に必要な調査及び測量の費用は、通常行う設計図書の照査の範囲内であるため、計上しないものとする。

(6) 工期を設定する際は、工事計画図書の作成期間として、通常の標準工期に加え10日程度加算することができるものとする。

5 施工条件の明示

発注に当たっては、次に掲げる事項を特記仕様書に明示するものとする。

(1) 概算数量発注方式による発注工事であること。

(2) 概算数量に基づく積算であること。

(3) 工事計画図書の作成は受注者が行うこと。

(4) 受注者は工事施工前に工事計画図書を監督員に提出すること。

(5) 工事計画図書に基づき設計変更を行うこと。

6 見積期間等

(1) 設計額が500万円以上の工事は、見積期間を最高で5日間短縮する。

(2) 工事費内訳書等に係る質問回答は、行わないものとする。

7 設計変更

(1) 発注者は、設計数量を確定した後、遅滞なく設計変更を行うものとする。ただし、新工種に係るもの又は構造若しくは工法等の変更が無く、概算数量と比較して変更数量が軽微であり、かつ、変更見込額が当初請負金額の20パーセント以内の工事については、工期の最終段階に一括して行うことができるものとする。

(2) 設計変更に伴う変更見込額の上限は、当初請負金額の30パーセントとする。ただし、現に施工中の工事と分離して施工することが著しく困難なもの(不可分工事)については、この限りでない。

(3) 起終点、幅員、受注者の都合による増工等、安易に施工範囲の変更を行うことのないように留意するものとする。

(4) 設計変更の理由については、「概算数量発注方式による発注のため、現場精査により変更したい。」と記載するものとする。

8 その他

この要領に定めるもののほか、必要な事項については、発注者と受注者が協議して定めるものとする。

この要領は、平成30年3月6日から施行する。

長岡市概算数量発注方式試行要領

平成30年3月6日 公告第38号

(平成30年3月6日施行)

体系情報
第6編 務/第4章 約/第1節 工事等
沿革情報
平成30年3月6日 公告第38号