平和を祈る長岡花火の発展に尽力
火師嘉瀬誠次さんに市民大賞

「嘉瀬誠次さん」の画像
嘉瀬誠次(かせせいじ)
大正11年生まれ94歳。
祖父の代から3代続く長岡の花火師。14歳で父に師事し花火師に。昭和18年に出兵、終戦から3年にわたるシベリア抑留を経て帰郷。
昭和26年父とともに長岡まつり大花火大会で戦後初の正三尺玉の打ち上げに成功。長生橋の仕掛け花火ナイアガラやミラクルスターマインなど、規模が大きい名物花火を数々生み出した。平成16年の正三尺玉の打ち上げで一度は現役を退くが、花火関係者に2年越しで復活を懇願され平成18年の市政100周年記念「世界の花火ショー」で自身最後となる正三尺玉2発を打ち上げる。その技術の高さで嘉瀬さんの名前は世界的に知られ、ニューヨークでの自由の女神100周年、ロサンゼルスオリンピック閉会式など海外での打ち上げ経験は12都市27回と多数。今年4月11日、吉川英治文化賞を受賞した

「花火は人を元気にし、
勇気付けることができる」
「正三尺玉」の画像
「白菊は、私が心を全部つぎ込んで
命名した花火」
「白菊」の画像
正三尺玉
嘉瀬花火師最後の正三尺玉1発目。
平成18年8月4日に打ち上げられた
「黄金すだれ小割り雪模様」
白菊
8月1日午後10時30分―
長岡空襲が始まった同時刻に3発を打ち上げる

(写真 平成27年8月1日)

 長岡花火は市民の平和への想いを世界に発信する長岡の宝であり、誇りです。
 長岡花火を育て発展させた長年の功労に深く敬意を表し、4月27日、花火師・嘉瀬誠次さんに市民大賞を贈ります。


長岡市民にとって正三尺玉は特別な花火
「みんなが花火を楽しめる平和な世の中であってほしい」


 嘉瀬さんの代表作、長岡まつり大花火大会の名物花火の一つ、正三尺玉。見る人を魅了してやまない花火技術の最高傑作です。直径90p、重さ300sの巨大な玉が上空600mに打ち上げられ、直径650mもの大輪の華を咲かせます。
 嘉瀬さんは、昭和26年、「戦災復興祭」から「長岡まつり」に名称を変えた年、戦後初となる正三尺玉を復活させ、趣向を凝らした名物花火を生み出すなど、長く長岡の花火の発展を支え続けました。長岡花火が慰霊と平和の花火として全国、世界に知られるようになったのは、嘉瀬さんの功績があります。


「白菊」は戦友を弔う手向けの花火

 毎年8月1日、昭和20年(1945年)の長岡空襲があった午後10時30分に白一色の尺玉花火「白菊」を3発打ち上げています。空襲で犠牲となった1、486人に手向ける慰霊の花火です。
 嘉瀬さんは、シベリア抑留を経験し「生きて帰れなかった戦友のために花火を手向けたい」という思いから、68歳になった1990年にハバロフスクのアムール川河畔で花火を打ち上げました。「手向けの菊のように真っ白な花火を」とつくったのが「白菊」です。

嘉瀬さんの思いをのせて ―
慰霊と平和を祈る長岡花火は世界に誇る宝に


 昨年、戦後70年の節目の年、長岡市は姉妹都市のホノルル市と共に、日米開戦の地・真珠湾で戦争犠牲者の慰霊と平和を祈る長岡花火を打ち上げました。
 冒頭に打ち上げた花火は「白菊」。嘉瀬さんの思いがまた一つ成就した瞬間でもありました。
 真珠湾での長岡花火打ち上げのニュースは、全世界に慰霊と平和への願いと共に発信。多くの人の心を揺さぶり、花火に込められた想いは共感を得ました。嘉瀬さんが生み、育て、支えてくださった長岡花火は、市民の自信と誇りを醸成しました。世界に誇れる長岡の宝です。
 嘉瀬誠次さん、ありがとうございます。

嘉瀬さんと歩んだ長岡花火
「みんなが爆弾なんかつくらないで
 きれいな花火ばかりつくっていたら、
きっと戦争なんて起きなかったんだな」
― 山下 清
長岡市民大賞
長岡市の名を高めるとともに広く市民に敬愛され市民に明るい希望と感動を与え、市民の自信と誇りを醸成したことに顕著な功績のあった人に贈呈します。平成12年(2000年)シドニー五輪銀メダリスト中村真衣さんに続く2人目。

「7号玉詰め」の画像
7号玉詰め(1998年)
もっといい花火を上げようと毎日地道な作業に励む
「放浪の画家・山下清の貼絵「長岡の花火」」の画像
放浪の画家・山下清の貼絵「長岡の花火」
(個人所蔵)1949年に長岡を訪れた山下清が翌年に制作

受賞を聞いて嘉瀬さんの思い
 今考えるといろいろ苦労してきました。長岡花火を有名にしたいと努力してきました。日本一の名前があるからには、日本一の花火をつくろう。花火大会が有名になればなるほど、負けないぞという気持ちでいました。オリンピックの閉会式で世界中の人に見ていただいたことは名誉だと思っています。嘉瀬の花火は、長岡の花火。自分は一生懸命やっただけです。受賞は身に余る光栄。本当にありがとうございます。

瀬誠次
市民

贈呈式

4月27日(水)
午後0時45分
アオーレ長岡ナカドマ
■記念写真展
4月27日(水)〜
5月3日(祝)
アオーレ長岡ホワイエ
【問】庶務課TEL39・2203
「嘉瀬誠次さん」の画像

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