つなぐ、平和のバトン

― 戦後80年 私たちにできること
【問】庶務課 ☎ 0258-39-2203

 空襲を体験した世代の高齢化が進み、当時を語れる人が少なくなっています。平和のバトンをつなぐために、私たちにできることは何か。世代や地域を超えたさまざまな“記憶をつなぐ”取り組みをヒントに、一緒に考えてみませんか。

学びでつなぐ

戦災の記憶を自分のかたちで

 表町小学校の6年生は、平和学習で学び、感じたことを自分の発想で表現しています。ジオラマや動画、紙芝居など手法はさまざま。全校児童に作品を発表し、学校全体で平和を考えるきっかけになっています。子どもから子どもへ、戦災の記憶をつなぐ学びが生まれています。

空襲で焼け野原になった表町学区を再現したジオラマ(左)、空襲当時にタイムスリップする動画制作

支えてつなぐ

柿川清掃で支える、大切な日

 長岡青年会議所が犠牲者の慰霊と恒久平和への願いを込めて、毎年8月1日に実施している柿川灯籠流し。安全な開催に向け、事前に柿川やその周辺の清掃を行っています。約200人のボランティアが参加し、平和を祈る場を市民の手で支えています。

記録でつなぐ

デジタルで残す空襲の記憶

 12月に長岡戦災資料館のホームページをリニューアルします。同館が所蔵する空襲体験画などの資料を閲覧できるほか、空襲体験者の語りを視聴できるようになります。


空襲に関する資料を集めています

【問】長岡戦災資料館 ☎ 0258-36-3269

 支所地域を含めた市内各地にある長岡空襲の資料などの収集・保存を行っています。お持ちの人は、同館にご連絡ください。

他都市の取り組みに学ぶ

 語り部の祖父・母と3世代で、富山大空襲の記憶を伝える富山市の高校生・西田さんに、次の世代へ記憶をつなぐためのヒントを聞きました。

Interview

西田 七虹(ななこ)さん

“同じようには話せない。でも、伝えることはできる”

 小さい頃から空襲を経験した祖父の話を聞いて育ったので、私の中では“戦争”が身近にあるのが当たり前でした。体験はしていないけれど、当時の話を聞くうちに「後世に伝えなきゃ」と自然に思うようになりました。
 体験者の言葉には、その人にしか語れない重みがあります。私は同じようには話せないけれど、その内容を次の世代に伝えていくことはできる。聞いてくれた人の心に何かを残せると信じています。だからこそ、まずは“話を聞く機会”をつくることが大切。そして、感じたことをどんな形でもいいから行動に変えてほしいです。そのきっかけを、若い世代だけでなく親世代にも届けていきたいと思っています。