オール長岡で支える

これからの除雪

 雪国・長岡の生活で避けて通ることのできない「除雪」。自力での除雪が難しい人も多い中、近隣住民による共助や関係団体の協力などで冬期間の暮らしは守られています。
 しかし、近年の人口減少や高齢化により作業の担い手不足が課題となっています。
 市は今年度、持続可能な除雪体制の構築に向けた検討を開始。その一環として、地域外の人からも協力を得る有償ボランティア制度への支援を拡充します。 これからも地域内外で支える除雪の仕組みづくりを進めていきます。
【問】地域振興戦略部☎39・2515

これからの除雪は、地域の“内と外”での支え合い

雪国の未来を考える懇談会委員
長岡技術科学大学教授
上村 靖司さん
 雪下ろしは、家のつくりや排雪する場所が分からないと事故やトラブルにつながることがあります。 だからこそ、地域の事情をよく知る除雪チームはこれからも絶対に必要です。雪は毎年死亡事故が発生する、 いわば“災害”。安全のためにも雪下ろしは複数人で行わなければならず、担い手不足の解消には地域外からの手助けが欠かせません。
 市域が広い長岡では、地域ごとに気候や地形が異なり、抱える問題もさまざま。豪雪地域が一方的に支えられるのではなく、 降雪が少ない地域で水害があったら応援に行くといった、長岡全体でお互いに支え合う仕組みづくりが大切です。

地域外からも支える 新たな体制
山古志発!有償ボランティア制度「YUBO(ユーボ)」

 山古志地域を拠点とするNPO法人中越防災フロンティアが取り組む「YUBO」。地域外からも事前登録のボランティアを広く募り、 住民による除雪チームの人手が足りないときに派遣します。
 今年度から、ボランティアの派遣対象地域を小国・栃尾・川口地域にも広げます。

―YUBOのポイント―

初心者でも安心のサポート体制
ボランティア育成講座「越後雪かき道場®」で、作業の注意点やコツを学ぶことができます。

有償でお互いの負担を軽減
 謝礼を支払うことで、ボランティアの金銭的負担と利用者の心理的負担を軽減します。

降雪状況に応じた柔軟な派遣
 従来のボランティアは、実施1カ月前に告知する計画派遣が中心。YUBOでは降雪状況に合わせ、必要な時に必要な人数を派遣します。

山古志から広がる助け合い

 平成18年の豪雪をきっかけに、山古志ではボランティアの育成と、外部人材を受け入れる体制づくりが進みました。そのノウハウを活かしながら、より柔軟に対応できる仕組みにしたのが「YUBO」です。
 担い手不足は、どの地域でも近い将来に必ず直面する問題。山古志を起点に、長岡全体に助け合いの仕組みを広げたいです。
NPO法人中越防災フロンティア
和田 奈都子さん

あなたの力が必要です!
除雪ボランティアを募集しています

 除雪の経験などを事前に登録すると、実施する3~5日前にLINEで募集のメッセージが届きます。
ボランティアの派遣を希望する除雪団体はお問い合わせください
【問】☎41・1203(やまこし復興交流館おらたる内)
詳しくはこちら

地域の暮らしを支える
近隣住民による除雪チーム

 市内では豪雪地域を中心に、近隣の住民による除雪の共助組織が数多く活動しています。一人暮らしの高齢者など、 自力での除雪が難しい世帯の雪下ろしや排雪を実施。民間事業者と共に、冬期間の暮らしを支えています。
大積雪ほり隊・大谷一夫さん

冬の暮らしを安全・安心に

市の支援制度ぜひ活用を

※詳しくは市ホームページで

12月14日(水)までに登録を
要援護世帯の雪下ろし費用を助成

対象=次の全てを満たす世帯①世帯全員の市民税が均等割のみ課税または非課税②高齢者・障害者・母子世帯のいずれか ③親族から労力・経済的援助が受けられない
対象屋根・上限金額=かやぶき…1回20、000円、落雪…ひと冬23、000円、それ以外…1回19、000円 ※回数制限あり
申し込み= 地区の民生委員・児童委員 【問】福祉総務課☎39・2217、各支所地域振興・市民生活課(栃尾支所は市民生活課)

除雪機での地域除雪に
3月末までの除雪燃料費を補助

対象団体=町内会、自主防災会など
対象事業=公共的な敷地、通学路・生活道路、地域の危険箇所などで、除雪機を使った作業
対象除雪機=対象団体の所有、レンタル、リース
補助額=作業1時間当たり500円(上限額30万円)
申し込み= 除雪作業前に、長岡地域は道路管理課☎39・2232、その他の地域は各支所地域振興・市民生活課(栃尾支所は地域振興課)へ

申請期間を延長!事故の防止に
屋根雪下ろし命綱固定アンカー設置を補助

対象= 一戸建て住宅、附属屋など
補助額=工事費の2分の1(上限5万円。要援護世帯は工事費の3分の2(上限8万円)、住民税非課税世帯などは工事費の10分の9(上限10万円))
申し込み=12月28日(水)までに都市政策課☎39・2265へ

住民同士の助け合い

社会福祉協議会によるサポート体制

 高齢者や障害者など支援を必要とする人に対し、地域の支え合いでさまざまな除雪のサポートを実施。 個人ボランティアや関係団体などと連携し、地域福祉の取り組みを活かした共助体制づくりに取り組んでいます。
 また、県の除雪ボランティア「スコップ」の派遣調整も行います。

高齢者や障害者などの家周りの除雪に協力を

事前登録制のボランティア
【問】ボランティアセンター☎94・5588
詳しくはこちら
玄関前の除雪などの日常の家事を支援する「ボランティア銀行」
※ 詳しくはお住まいの地域の地区社会福祉協議会・地区福祉会へ