最終更新日 2026年6月23日
革新的な経営を行っている市内企業のトップにインタビューし、経営の秘訣に迫るインタビュー記事シリーズ「ザ・イノベーションカンパニー」。
事業者の皆様や勤労者の皆様が新たな道を切り開くヒントとして、ぜひご一読ください。
知的好奇心が拓く「独創性」の境界線
株式会社システムスクエアが挑む100年企業への道

新潟県長岡市から世界へ。異物検査機の分野で圧倒的な技術力を誇る株式会社システムスクエア。その躍進の裏には、山田社長の「死んだと思えば何でもできる」という強固な信条があります。20代での海外進出、そして生死を彷徨うほどの大事故という極限状態を乗り越えた経験が、未知の領域へ踏み出す勇気と、飽くなき知的好奇心の土台となっています。
今回は、1989年の創業以来、「技術と品質のスクエア」として歩み続ける同社の軌跡と未来図について伺いました。
徹底したマーケティング:2年間の精査が生んだ「勝てる市場」
――システムスクエアの躍進を支えているものは何でしょうか
参入する市場を冷徹に見極める「マーケティング」の力ですね。
――具体的にはどのような取り組みをされたのですか
金属検査機市場に参入する際は、納得いくまでの市場調査を行いました。2年もの歳月をマーケティングに費やして、勝機を見出した上で参入を決めています。この慎重かつ緻密な調査が、盤石な基礎になりました。
――市場選定において重視された条件はありますか
「安定した市場」「繰り返し受注」「大手企業との共同開発」など、「重要項目」を整理しました。これらを整理して自社が担うべき市場を整理しました。現在の事業は、これらすべての条件を満たしています。
独創性の真髄:市場ニーズを具現化する「内製化」と「人」
――戦略的に選定された市場で、どのように競争優位性を築いているのでしょうか
独創性。そこがないと生き残れない。そして最後は人ですからね。「技術」だけでなく「人」も大切にしたビジネスモデルを展開しています。
――独創性を生み出す仕組みについて教えてください
模倣を許さない内製化を徹底しています。センサーや高圧電源など、自社で設計・製作する体制です。この一貫体制が、顧客の細かな要求への柔軟なカスタマイズを可能にしています。
――その体制を支える人材についてはいかがですか
10年、15年かけて社内で育て上げた社員たちです。外部に依存せず、ノウハウを「人」の中に蓄積していく。この仕組みこそが、長期的な独創性の源泉になっています。
「課題」をチャンスに変える:マルチタスクな多角展開
――御社では「課題」をチャンスととらえているそうですね
世の中の困りごとはすべてチャンスです。課題があればチャンス。市場が困っているわけだから、それは独創性のチャンスなんです。
――その考えはどのように事業に活かされていますか
他社製の機械で解決できなかった課題を、あえて引き受け解決し、技術力の向上につなげてきました。それが食品、医薬、工業品など幅広い業界における信頼と市場シェア獲得につながっています。
――多角展開についても特徴的ですね
「人と違うこと」をやることが重要です。いかに多方面に、他が作れないものを出すか。それが市場を取っていくということなんです。食品分野で培ったAI技術を、基板検査やリサイクルなど異業種にも展開し、幅広く市場を開拓しています。

組織に息づく「自分で考える」文化
――組織づくりについても強いこだわりを感じます
どんなに優れた戦略も、最終的に実行するのは「人」ですから、人材育成と組織文化の醸成に最も力を入れています。
――具体的にはどのような取り組みでしょうか。
一つがブランドブックです。コンサルタントの言葉ではなく、社員全員で議論して自分たちの言葉で作り上げたブランドブックを共有しています。自ら考え、言葉にすることで、社員一人ひとりの主体性が引き出されます。
――評価制度についてはいかがですか
バランススコアカードを取り入れ、具体的行動を評価する仕組みを15年かけて構築しました。若手社員が目標への達成度を実感できる環境を整えています。
次なるステージ:100年企業へのロードマップ
――今後の展望を教えてください
1989年の創業以来、「技術と品質のスクエア」として歩んできましたが、現在はグローバルブランドとして支持される100年企業を目指しています。
――グローバル展開も進んでいますね
ドイツ事務所をはじめ、アジア、アメリカ、ヨーロッパ、インド、オセアニアへと展開し、新たな市場のニーズを掘り起こし続けています。
――技術面ではいかがでしょうか
磁界コントロールや、業界に先駆けて導入したAI搭載検査機など、独自のコア技術をさらに磨き上げ、世界市場での競争力を高めていきます。
――最後にメッセージをお願いします
誰もやっていないことにこそ価値があります。納得いくまで市場を精査し、自分たちの手で新しい答えを創り出す。その繰り返しが、世界を驚かせる独創性につながるのです。

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