次世代に戦争の痛みを語り継ぎ平和の尊さを伝えるため、長岡戦災資料館で「長岡空襲の体験を聞く会」を開催しました。71年前の長岡空襲を体験した須藤久子さん、武樋チエ子さん、中川睦子さんの3姉妹が、来場した97人を前に当時の様子を語りました。
久子さんは当時13歳で女学校の生徒でした。寝ていたところを母に起こされ、チエ子さん、睦子さんの手を引いて家族で、近くの信濃川の土手まで必死に逃げたそうです。「土手の上は人がいっぱい。擦れ違う人ははぐれた家族の名前を大きな声で呼びながら無我夢中でした」と当時を振り返ります。
チエ子さんは当時9歳で国民学校の4年生。避難した土手の上でじっとうずくまり、「何が起こっているかわかりませんでした。周りのことを考える余裕がありませんでした」と語りました。
睦子さんは当時4歳で、空襲の記憶はあまりないそうです。「戦争が終わった後に父が亡くなって、2人の姉も奉公に出ました」と家族で懸命に生きてきた様子を話してくれました。
当日は長岡空襲体験画展の作品を入れ替え。南中学校の生徒たちは、来場していた作者から体験画に描かれた状況を熱心に聞いていました。この体験画展は6月19日(日)まで開催しています。当時の体験を感じることができる作品をぜひご覧ください。(HA)
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